グッテレシピを使った献立のご紹介~献立の立て方の4つのコツ~
執筆者:福多 小夏(管理栄養士)
おかげさまでグッテレシピに掲載されたレシピは、主食、主菜、副菜、汁物・スープ、デザートなど豊富にそろってきました。そこで、今回はグッテレシピを使った1日分の献立を考えてみたいと思います。同時に献立を立てる際のコツもおさらいしてみましょう。
献立の立て方の4つのコツ
献立を立てるときは栄養バランスを考慮して、いくつかのポイントがあります。そのポイントを意識することで飽きのこない献立を考えることができます。一方で、潰瘍性大腸炎・クローン病(IBD)や過敏性腸症候群(IBS)の方はご自身の症状や体調に合わせて、食材選びや栄養素など優先すべき点があると思います。 全てを完全に網羅することは難しいため、コツを踏まえつつ、優先すべき点を組み合わせていきましょう。
1.まず主食や主菜から考える
主食はパン、麺、米飯などを指し、炭水化物の供給源になるものです。そして、それぞれに合ったおかずを考えていきます。
主菜は肉、魚、卵、大豆製品などを使用したメインとなるおかずを指し、タンパク質源になるものです。
主食や主菜が決まったら、それらに合わせた副菜や汁物・スープ、デザートを組み合わせていきましょう。
2.料理のジャンルを揃える
主菜と副菜、汁物・スープのジャンルを合わせると統一感がでます。料理のジャンルは主に、和食、洋食(イタリアン、フレンチ、スペイン、タイなど)、中華です。
しかし、絶対にそうしなければいけないということではありません。ハンバーグに合わせるスープはコンソメスープではなく、日本人に合ったみそ汁を合わせても問題ありません。
3.味付けや食材が重ならないようにする
主菜、副菜、汁物・スープの味付けが重ならないようにすると味に変化があり、飽きずに食べることができます。また、食材を重ならないようにすることで、栄養バランスがよくなります。
さらに、主菜が濃い味付けの場合は、副菜は薄味にします。塩分量を調整するためと、米飯の食べすぎを防ぐ効果もあります。
例)主菜:なすとピーマンのみそ炒め
汁物・スープ:お吸い物(味噌汁は味噌が重なるため)
4.一食の中で調理方法が重ならないようにする
焼く、炒める、蒸す、揚げる、煮る、など調理方法を決めます。
主菜を焼き物にした場合は、副菜を和え物やサラダなど焼き物以外のものにします。調理時間の短縮や同時に他の作業ができるなどのメリットがあります。
その他、以下のポイントも覚えておくと献立のレパートリーが広がります。
- 旬の食材や行事を考慮する
- 果物や乳製品を取り入れる
定食屋さんを思い出してみると立てやすいです(^^)/
1日分の献立のご紹介
<朝食>
エネルギー:435kcal
主食・主菜(卵)
ベーコンとバターを省くと脂質を抑えられます。
副菜
汁物
デザート
◇無脂肪ヨーグルト(100g)メープルシロップかけ
カルシウムを補うため、ヨーグルトを追加しました。
<昼食>
エネルギー:644kcal
主食・主菜(マグロ)
汁物
デザート
◇果物(キウイフルーツ、ブルーベリー)
果物はご自身の症状や体調に合わせて選んでください。
<夕食>
エネルギー:747kcal
主食
◇ご飯(150g)
主菜(鶏肉)
副菜
副菜
たんぱく質が多めになっていますので、朝食の「トマト玉子スープ」に含まれる卵や、夕食の中華風サラダに含まれる鶏肉を省くなどしてご調整ください。
最後に
献立を立てるコツはいかがでしたか?
あらかじめ1週間分の献立を立てておくことで節約につながり、日々考える手間を省くことができます。作り置きを利用して作る手間を省いたり、簡単に作れるレシピを覚えておくことで品数を増やすことも可能です。
今回ご紹介した献立内容はご自身の体調や症状に合わせて、食材を変える必要があると思いますので、適宜アレンジしてみてください。
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参照
日本食品標準成分表2020年度版(八訂)
監修者
宮﨑 拓郎
米国登録栄養士|公衆衛士学修士
Academy of Nutrition and Dietetics (米国栄養士会)所属 Registered Dietitian (登録栄養士)。ミシガン大学日本研究センター連携研究員。アメリカミシガン大学公衆衛生学修士(栄養科学)修了。大学病院等での勤務を経て米国登録栄養士取得。同大学病院消化器内科で臨床試験コーディネーターとして低FODMAP食の研究等に従事。帰国後コロンビア大学監修クリニックなどで保険適応外栄養プログラム立ち上げ、食事指導などに従事。講談社より「潰瘍性大腸炎・クローン病の今すぐ使える安心レシピ 科学的根拠にもとづく、症状に応じた食事と栄養」などを共著にて出版。ニュートリションケアなど管理栄養士向けの執筆多数。
執筆者
福多 小夏
管理栄養士
元病院管理栄養士。急性期病院に勤務し入院患者さんの栄養管理や主に生活習慣病患者さんへの栄養指導に従事し1人体制の栄養科で病院内を毎日駆け回る。子供の妊娠を経て夫の海外赴任のタイミングで病院を退職し子育てを経てグッテでの勤務を開始。親しみやすく、寄り添えるような管理栄養士になれるよう努めていきたいです。中学生と小学生の子どもを持ち、フレンチブルドッグをこよなく愛する2児の母です。