執筆者:みぃ(看護師・保健師・患者当事者)
グッテレシピ閲覧ランキング最終回は、デザート編です。
病気になってからデザートには慎重になられる方も多いと思います。一方で材料やちょっとした工夫で美味しく楽しむことができるデザートのレシピがたくさんあります。
では早速見ていきましょう!
※集計期間:2022年11月26日~2023年11月26日
※「デザート」はグッテレシピ内にあるジャンルの項目の一つです。グッテ管理栄養士が提供者さんのコメントなどから該当するかを判断しています。
デザートランキングベスト10
レシピ名 | 提供者名 | 疾患名 | |
---|---|---|---|
1 | バター不使用 豆腐ガトーショコラ | マイメロママさん | 潰瘍性大腸炎 |
2 | 米粉のノンオイルカステラ | はるさん | クローン病 |
3 | 濃厚ココア蒸しケーキ | がーすけさん | 潰瘍性大腸炎 |
4 | オイコスのケーキ | けんけんぱさん | 潰瘍性大腸炎 |
5 | メレンゲクッキー | Pentaさん | 潰瘍性大腸炎 |
6 | トマトの砂糖漬け | はるさん | クローン病 |
7 | ノンオイル・ヨーグルトスフレケーキ | なちさん | クローン病 |
8 | 杏仁豆腐 | がーすけさん | 潰瘍性大腸炎 |
9 | おはぎ | おーしまさん | 潰瘍性大腸炎 |
10 | ヨーグルトケーキ | マイメロママさん | 潰瘍性大腸炎 |
どれも美味しそうなレシピが並んでいますね!
11位~30位に入っているものも含めると、約7割が「ケーキ」や「クッキー」といった洋菓子のレシピですね。「米粉」や「ノンオイル」といった自分のお腹に合う食品を使ったデザートが多く作られていることも分かります。
そもそもどうして洋菓子にはバターなどのお腹に影響の出やすい油がたくさん使用されているものが多いのでしょうか?
洋菓子に多く含まれている油脂類は、洋菓子作りにおいて料理の風味や食感を決定づける重要な役割を果たす食品成分なんです。
油脂類の具体的な役割にはどんなものがあるのか説明しますね!
洋菓子にバターやショートニング、植物油などの油脂類を多く使う理由
洋菓子には食感や風味、しっとり感などを出すために、バターやショートニング、マーガリンや植物油などの油脂類が多く含まれています。
具体的な理由は下記の通りです。
- 食感の改良
生地中のグルテンをコーティングして生地の伸展性を良くし、高く膨らませる役割があります。また、パイ生地やビスケットなどではサクッとした食感を生み出すこともできます。 - 気泡保持
バターなどの油脂と砂糖を混ぜ、クリーム状にすることで空気を含ませ、生地が膨らみやすくなります。 - 風味付け
油脂は風味を引き出し、ケーキに豊かな味わいを与えます。 - 保湿
油脂は水分を保持し、焼き上がり後のケーキが乾燥しにくくなります。また、しっとりとした食感を実現するのにも役立ちます。
味や風味以外に、食感やグルテンに作用することは初めて知りました。あまりお菓子作りをしないことがバレてしまいますね(^-^;
洋菓子には食感や風味、しっとり感を出すために油脂類を多く使いますが、グッテレシピでご提供いただいているレシピには脂質を低く抑えるための工夫がたくさんありますよ!
ベスト10に選ばれたレシピの中から脂質を低くする工夫を解説
今回はベスト10に選ばれたレシピの中から、ご提供者のアイデアで脂質を低く抑えたレシピを紹介します。
板チョコレートの油分と絹ごし豆腐を使う事でバターなどの油脂類を使わずにしっとりとした食感に仕上げた一品です。
チョコレートシロップと低脂肪乳を脂質の代わりに入れることでしっとりとした食感を残しつつも脂質が低い蒸しケーキに仕上がっています。
脂質を多く含む生クリームの代わりに脂質0gのオイコスヨーグルトを使うことで脂質を極限まで下げたケーキです。
みなさん、油の役割を担ってくれる食材をうまく見つけて代用しておられるんですね!非常に勉強になりました。
過去のコラムでは、鶏肉の脂質を減らすテクニックも紹介しています。今回のコラムと合わせて、クリスマスなどお祝い事の参考にしてくださいね。
最後に
全8回に渡った「グッテレシピ閲覧ランキング」はいかがでしたでしょうか。
病気と向き合う方々の食への不安が楽しみに変わるように、今後も素敵なレシピやスタッフからコラムをお届けしていきたいと思います。
この度、工夫を凝らしたお腹に優しいレシピを提供くださった多くの皆さま、本当にありがとうございました。今後も素敵なレシピを心からお待ちしております。
グッテレシピからのお知らせ
グッテレシピでは引き続きご提供していただけるレシピを募集しています。いつもご家庭で作っているレシピ、イベント時のレシピなどぜひご提供ください。細かな量が分からない、作り方を書くことが難しい場合はグッテ管理栄養士でフォローする事も可能です。
下記のフォームもしくは、SNSのDMにてご連絡ください。ご提供お待ちしています。
⬇︎
監修者
井本かおり
管理栄養士|日本栄養士会食
物アレルギー分野管理栄養士
管理栄養士として、病院、行政(学校給食)、こども園で主に献立作成、栄養指導、食育などに従事。家では過敏性腸症候群(IBS)の息子と一緒に低FODMAP食事療法を実践中。忙しい時にでも簡単においしく出来るレシピが得意です。
執筆者
みぃ
看護師・保健師・患者当事者・難病ピアサポーター
看護師、保健師、難病ピアサポーター。中学生のときに潰瘍性大腸炎になり、患者歴は30年近くになる。難病ピアサポーターとして難病患者の相談や交流会、難病啓発活動などにも取り組んでいる。簡単、時短を心がけるズボラ主婦で1児の母。病気とともに一人暮らしや仕事と家事、子育てをしてきた経験から、みなさんの日々の生活が明るく楽しくなるような情報を伝えていきたいと思います。